自衛隊は体力自慢なら学力がなくても活躍できるの?(2022年最新版)
2022/12/26
ラグビーワールドカップでの日本チームの大活躍で、すっかりにわかラグビーファンとなりました…((笑))
ラグビーの「All for one ,one for all (一人は皆のために、皆は一つの目的のために)」や「ノーサイド」の精神は、大変ベタですが非常に素晴らしいものだと改めて認識しているところです。
これまで、学業そっちのけで、中学、高校でラグビーなど体育会系のクラブ活動に打ち込みすぎて、卒業を来春に控えた10月のこの時期、未だに将来の身の振り方が決まっていないという人は流石におられないと思いますが…。
例えば、これまで高校でクラブ活動に打ち込んできて体力的には自信があるので自衛隊も就職先として興味がある…一方で学業にはあまり自信がないんだけれど入隊して活躍することができるのかなあ…。
…なんて考えている方、そしてそのご家族の方はもちろん…とにかく自衛隊をいろんな形で応援したいと思っておられる皆様方々も含めまして、今回は自衛隊は体力自慢なら学力がなくても活躍できるの?(2022年最新版)と題して解説させて頂きたいと思います。
自衛隊の募集環境・採用者の処遇等(2022年最新版)について
自衛隊の募集は、有効求人倍率が0.8倍を超えると厳しくなり始めるといわれています(元自募集経験者の肌感覚です…)が、今年(2022年)の全国の有効求人倍率は概ね1.3~4倍で推移しています…。
数年前からすでに全国の自衛隊の募集担当者からの悲鳴が聞こえてきています。じわじわとした景気の上昇傾向と歯止めのかからない少子化傾向などが相まって自衛隊には人が集まってきません…危機的な状況といっても過言ではありません。
少子化や民間の雇用が拡大していることを受けて、昨年度に採用された「自衛官候補生」は、計画の約7割にとどまっているんです。
いわゆる部隊活動の手、足、耳、目などとして活躍が期待される陸士の充足が下がってきている…"なり手不足"が極めて大きな課題になっています。
そこで、防衛省としては、これまで取り組んできた定年延長、採用年齢の引き上げ、メディア向けの広報活動の強化など加え、いよいよ次のような初任給などを引き上げる法案を今国会に提出したところです。
具体的には…
「自衛官候補生」:初任給を現行の月額13万3500円から8600円増額
「一般曹候補生」:高学歴化を踏まえ大学卒業者の初任給を18万1100円から1万7000円増額
このほか、扱う装備品が高度で複雑になっているとして「自衛官候補生」の採用試験のレベルを、中学卒業程度から高校卒業程度に引き上げることにしています。
自衛官は、特別職の国家公務員ですので人事院勧告の給与改定に沿う必要はなく防衛省職員給与改正法改正案を提出し早期成立を目指すことになります。
ただこれまでは、一般職の国家公務員の人事院勧告と連動した形での給与改定が行われてきたのが実態ですので…、
これに関わらず自衛官候補生及び一般曹候補生の給与のみベースアップということであれば、新規採用年間1万5000人のうちそのほとんどを占める両種目の位置づけを鑑みますと、評価してよいのではないかと思います。
ただ、国家公務員である皇宮警察官にくらべてまだ低い初任給ということですからこの辺の差をしっかり整理・改善していただきたいし、景気が上向いている時期の民間企業との格差を是正していくことも継続的に実施していただきたいところですね。
また、自衛官候補生の採用試験レベルを中卒程度から高卒程度に引き上げることについては、将来の戦い方から優秀な自衛官を確保する必要性から検討されたものです。
ただ、レベルを上げたことにより受験者が減らないように、特別な能力があれば筆記試験に加点する「総合評価方式」を新たに導入したということですので、語学や資格などのほかに国体など全国区の運動競技大会への出場経験などを加点対象とするようですので、体育会系の体力自慢の方もメリットが出てくるものと思われますよ。
学力に見合った募集課目を受験して、まずは合格・入隊を勝ち取ろう!!
いわゆる体育会系…体力自慢の皆さんが、自衛隊で活躍できるかな…と自衛隊に興味をもったならば、
まずは、防衛省のホームページで検索しつつ、最寄りの自衛隊地方協力本部に相談してみてください。現役の募集担当の広報官が懇切丁寧に教えてくれますよ。
そして、これもチェックしてみてくださいね。
入隊前に読め!自衛隊向きの身体・そうでない身体(元隊員より)
自衛隊員になるには、まずは、自衛隊で何を目指すのかを決めたうえで、適切な募集課目を受験し、合格・入隊を勝ち取ることが先決ですよね。
自衛隊員になるためには、学力(筆記試験)+資質(口頭試問)+身体検査(任務遂行に支障のない身体)をクリアーすることが必要です。
学力がないんだけど…と思っている皆さんがおられたならば、やはりその程度というものがありますので…((笑))
それに見合った受験課目を広報官と相談しながら決定してください。
一般的には、高校卒業程度の学力を要する「自衛官候補生」(これまでは中学卒業程度とされていましたが、2020年をの春から高校卒業程度に引き上げられました。)を押さえとし、「一般陸曹候補生」を併願するといった適切なアドバイスがいただけると思います。そしてまずは合格・入隊を勝ち取ってください。
体力自慢の皆さんにとっては、残念ながら入隊時の体力検定はないこと…身体検査は基本問題ないと思われがちですが、既往症など留意する部分がありますのでこの点は広報官と相談し特に留意してくださいね。
入隊前に読め!自衛隊向きの身体・そうでない身体(元隊員より)
自衛官候補生の採用試験レベルを中卒程度から高卒程度に引き上げることについては、将来の戦い方から優秀な自衛官を確保する必要性から検討されたものですが、
特別な能力があれば筆記試験に加点する「総合評価方式」を新たに導入するということですので、語学や資格など知識・学力のみならず国体など全国区の運動競技大会への出場経験などを加点対象とするようですので、体育会系の体力自慢の方もメリットが出てくるものと思われますよ。
自衛隊は体力自慢のメリットを活かして活躍できる職場です!!
いわゆる体育会系…体力自慢の皆さんは、学力がなくても…程度はありますが…((笑))
その学力に見合った募集課目に合格・入隊を見事に勝ち取ったならば、自衛隊は、体力自慢としてのメリットを活かして活躍できる職場であるといえます。
…誤解のないように申し上げますが、体力自慢でない方も合格・入隊したならば適切なカリキュラムで任務遂行に必要な体力を段階的につけていくごとができます。この点はご安心を…老婆心ながら
では、自衛隊の組織で活躍できる体育会系…体力自慢のメリットとは、どのようなことだと思われますか?
体力自慢の方もご自身で意外と自覚されていない方もいるかもしれませんが、自衛隊のOBの一人として以下のようなことだと思っていますよ。
体育会系…クラブ活動で揉まれ鍛えられた体力自慢の強み・メリットは…①上下関係が分かっている。②体力があり、動ける、無理がきく。③規律が分かっている。ことではないでしょうか。
自衛隊は、与えられた任務(目的・目標)を、それぞれの持ち場の機能・能力を結集し、総合力化して、ごれを達成する組織です。
①は、指揮官の立場を理解し、自らが何をしなければならないかを理解している。いわゆる自らの立ち位置をわかっている人ということになります。
その上に②体力があり、動ける、無理がきく人でもある…
そして、③組織の中で個人の自由は、組織のルールの範囲で存在していることを知っている人…
こんなメリットのある人…魅力的だと思いませんか、特に自衛隊の組織では重宝される人材ですよね。
活躍間違いなしです。
ラグビーワールドカップに触れ、にわかラグビーファンとなった私が「All for one ,one for all (一人は皆のために、皆は一つの目的のために)」の精神にふれ、改めて以上のようなことを確信した次第です。
以上、今回は、自衛隊は体力自慢なら学力がなくても活躍できるの?(2022年最新版)でした。
最後までご覧いただきまして誠にありがとうございました。それではまた。