東京五輪レスリング代表…今後の内定有力選手は誰?選考大会や決定時期は
2020/03/30
2019年12月19日~22日まで天皇杯全日本レスリング選手権が開催されましたね。
9月にはカザフスタンで世界選手権が開催され、メダルを獲得した5名に東京五輪の出場内定が発表されましたし、今回の全日本でも内定を勝ち取った選手が出ています。
前回のリオ五輪で6階級中4階級で金メダルを獲得し、今や世界一の選手層と実力を誇るといわれている女子、前回の東京五輪(1964)でメダルを量産した男子は伝統の強豪国として名を馳せていますよね。
来るべき東京五輪(2020)でも目が離せない注目の競技です…。
今回行われている全日本選手権を含めまして、今後まだまだ東京五輪レスリング代表枠争奪戦がし烈を極めることになりますよ。
今回は、東京五輪レスリング代表選手…今後の内定有力選手は誰?選考大会や決定時期は と題してまとめてみましたので是非ご覧ください。
東京五輪レスリング代表…今後の内定有力選手は誰?
東京五輪レスリング競技種目と現在(2020年3月8日)までの内定状況と今後内定が予想される有力選手は以下の通りです。
種目 | 性別 | 階 級 | 代表内定選手 | 有力選手 | 選考要領・大会 |
フリー | 男子 | 57kg | 樋口 黎 | ④ アジア最終予選へ | |
65kg | 乙黒拓斗 | ② | |||
74kg | 乙黒圭祐 | ③ プレーオフ終了 | |||
86kg | 高谷惣亮 | ④ アジア最終予選 | |||
97kg | 赤熊猶弥 | ④ アジア最終予選 | |||
125kg | 田中哲夫 | ④ アジア最終予選 | |||
女子 | 50kg | 須崎優衣 | ④ アジア最終予選 | ||
53kg | 向田真優 | ① | |||
57kg | 川井梨沙子 | ① | |||
62kg | 川井友香子 | ① | |||
68kg | 土性沙羅 | ③ プレーオフ終了 | |||
76kg | 皆川博恵 | ① | |||
グレコローマン | 男子 | 60kg | 文田健一郎 | ① | |
67kg | 高橋昭五 | ④ アジア最終予選 | |||
77kg | 屋比久翔平 | ④ アジア最終予選 | |||
87kg | 角雅人 | ④ アジア最終予選 | |||
97kg | 奈良勇太 | ④ アジア最終予選 | |||
130kg | 園田新 | ④ アジア最終予選 |
2020年3月8日現在で、東京五輪レスリング出場枠を獲得できている男女種目階級は上記の青太字で示しています。
表中①~④は、東京五輪選考要領(参照)における該当選考項目です。
① 2019年9月の世界選手権でメダルを獲得してすでに東京五輪代表内定した選手…
男子グレコローマン60kg級 文田 健一郎 選手
【生年月日・出身地】1995年12月18日、山梨県
【出身クラブ・出身校】山梨・韮崎工高~日体大卒
【身長】167cm
【戦績】2019世界選手権 1位
女子フリー53kg級 向田 真優 選手
【生年月日・出身地】1997年6月22日、三重県
【出身クラブ・出身校】三重・四日市ジュニア教室出身。JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高卒
【身長】156cm
【戦績】2019世界選手権 2位
女子フリー57kg級 川井 梨沙子 選手
【生年月日・出身地】1994年11月21日、石川県
【出身クラブ・出身校】石川・金沢ジュニア教室。愛知・至学館高~至学館大~ジャパンビバレッジ
【身長】160cm
【特記事項】父・孝人さんは日体大OBで、1989年の男子グレコローマン74kg級学生二冠王者(全日本学生王者、全日本大学グレコローマン選手権)、母・初江さんは1989年世界選手権代表。世界で初めて母娘での世界選手権出場を達成。
【戦績】2019世界選手権 1位
女子フリー62kg級 川井 友香子 選手
【生年月日・出身地】1997年8月27日。石川県
【出身クラブ・出身校】石川・金沢ジュニア教室出身。愛知・至学館高~至学館大
【身長】162cm
【特記事項】父・孝人は1989年の男子グレコローマン74kg級学生二冠王者(全日本学生王者、全日本大学グレコローマン選手権)、母・初江は1989年世界選手権代表。姉・梨紗子は2016年リオデジャネイロ・オリンピック金メダリスト
【戦績】2019世界選手権 3位
女子フリー76kg級 皆川 博恵 選手
【生年月日・出身地】1987年8月19日、京都府
【出身クラブ・出身校】京都・立命館宇治高~立命館大~クリナップ
【身長】162cm
【戦績】2019世界選手権 2位
② 2019年12月の天皇杯全日本選手権において東京五輪代表内定を決めた選手…
男子フリー65kg級 乙黒 拓斗 選手
2018年の世界選手権で最年少でチャンピオンになった鬼才ですが、9月の世界選手権は表彰台に届かず5位に終わり出場枠のみの獲得にとどまっていました。
今回12月の全日本選手権決勝で中村倫也選手に10-0のテクニカルフォールで勝利して選考基準を満たし東京五輪代表内定を決めました。冷静に試合を進める精神面を強化した前世界王者は敗北から学んだという感じでしたね。
③ 3月8日のプレーオフで五輪出場内定をかけたし烈な戦いに臨む男女各階級の選手…
まずは、女子フリー68kg級の土性沙羅選手と森川美和選手です。→3/8プレーオフの結果土性沙羅選手が代表に内定しました!
リオオリンピックの69kg級の金メダリストは9月の世界選手権で5位、今回の全日本選手権では得意のタックルが試合で出せず、森川美和選手に準決勝で敗れました。
森川選手は、今回の全日本選手権で土性選手を準決勝で、松雪成葉選手を決勝で下しました。2020年2月1日に五輪代表内定をかけプレーオフを土性選手と対戦しますよ!
今回の全日本選手権で森川選手のセコンドについたのは、森川選手の憧れの師ともいえるオリンピック4連覇のあの伊調馨さんでした。
余談ではありますが…準決勝の土性沙織選手のセコンドは、因縁の栄和人さんでしたね。決勝の松雪選手のセコンドも栄さんでしたから、今回のセコンド対決は伊調さんに軍配が上がったということになりました…。
プレーオフでは、実力伯仲の両者の戦いに目が離せないですね!
無粋ではありますが…やはり因縁のセコンド対決も気になるところではあります…。
もうひとつプレーオフとなったのが、男子フリー74kg級の乙黒圭祐選手と奥井真生選手です。→3/8プレーオフの結果乙黒圭祐選手が代表に内定しました!
乙黒圭祐選手は、自衛隊体育学校の所属です。
前述の通り、鬼才といわれる弟の拓斗選手は男子フリー65kg級で今回の全日本選手権を制し東京五輪代表内定を勝ちとりました。
乙黒圭祐選手は、今回の全日本選手権準決勝で保坂健選手(自衛隊)を僅差で制し、高谷大地選手(自衛隊)との決勝も同門対決となりましたがこれを破りました。
3月8日には、世界選手権5位の奥井真生選手(自衛隊)と東京五輪代表内定をかけてプレーオフで激突します。
奥井真生選手(自衛隊)は先の世界選手権で5位に入り、この階級での東京五輪出場枠をゲットしましたが、今大会で敗戦したため東京五輪選考要領により今大会の優勝者である乙黒佳祐選手と東京五輪代表の座をかけ2月1日⇒3月8日に変更 にプレーオフを戦います。
どうもこの辺りの階級は自衛隊体育学校に人材が集まっているようですね。
頼もしいかぎりなのですが、プレーオフも同門対決ですからね〜。胸が痛みますね。
どちらが勝っても自衛隊員が東京五輪代表となるわけですね。
自衛隊OBの私としては、嬉しいんだけれどもチョッピリ切ないような…そんな感じですかねぇ。→3/8プレーオフの結果、乙黒圭祐選手が代表に内定しました!
プレーオフは、2月1日→3月8日に変更になりました!
※ 男子フリースタイル(FS)74キロ級と女子68キロ級の2試合が予定されていたが、男子FS74キロ級の乙黒圭祐(自衛隊)が足首を、女子68キロ級の土性沙羅(東新住建)が左ひざを負傷。ともに延期を申し入れ、規定により予備日の3月8日になったと説明している。
— 日本レスリング協会(Japan Wrestling Federation) (@JapanWrestling) March 2, 2020
男子フリースタイル(FS)74キロ級のプレーオフは自衛隊同門対決です!
目が離せませんよ…。
プレーオフの結果は以下の通りです。
乙黒圭祐(自衛隊)と土性沙羅(東新住建)がプレーオフに勝ち、オリンピック代表に内定
https://t.co/axKOEuBbq7 pic.twitter.com/75k13MIE8q
— 日本レスリング協会(Japan Wrestling Federation) (@JapanWrestling) March 8, 2020
④ まだ東京五輪代表枠は取れていませんが代表枠獲得をアジア予選やオリンピック世界最終予選に望みを託している選手…
その中でも、女子フリー50kg級須崎優衣選手が今回の全日本選手権を制しました。
この階級にはリオ金メダルの登坂選手、9月の世界選手権に出場した入江選手と言った東京五輪で誰が出ても金メダルを取る可能性のある強豪選手がひしめいています。
世界選手権の座を入江選手に奪われ、一時は東京五輪出場を諦めかけていた須崎選手は今回の全日本選手権で激戦を制し、3月のアジアオリンピック予選に望みをつなぎました。
アジアオリンピック予選で2位以内に入ると五輪代表内定が決まるということなので、ここは大いに期待できると思いますので、引き続き注目していきたいと思います。
東京五輪レスリング選考大会要領・選考大会は如何に?決定時期はいつ…
日本レスリング協会は、2020年東京五輪選考要領について2018年10月17日に以下の通り発表しています。
① 2019年9月の世界選手権大会(カザフスタン)においてメダルを獲得した者
② 2019年9月の世界選手権大会の”オリンピック階級”で5位以内の者(五輪出場枠獲得者)で、2019年12月の天皇杯全日本選手権で優勝した者
③ 2019年9月の世界選手権大会における五輪出場枠取得者と2019年12月の天皇杯優勝者が異なる場合は、後日実施するその2者間でのプレーオフの勝者
④ 2019年9月の世界選手権大会において五輪出場枠を獲得できなかった場合は、2019年12月の天皇杯全日本選手権優勝者を3月のアジアオリンピック予選及び世界オリンピック予選大会に派遣
(抜粋要約…選考基準を①~④の項目に整理してみました)
日本代表選考対象大会については以下の通りです。
・レスリング世界選手権(2019年9月14日~22日/開催地:カザフスタン)
・全日本レスリング選手権(2019年12月19日~22日/開催地:東京)
・東京五輪代表選考プレーオフ(全日本選手権後の1カ月以内に実施。代表選手が確定していない場合のみ開催)
・アジアオリンピック予選(2020年3月27日~29日/開催地:中国→キルギスタン ※開催地が変更になりました。→再度検討中となっています!)
・オリンピック最終予選(2020年4月30日~5月3日/開催地:ブルガリア→時期は5月中旬以降に変更される予定)
これからみますと、東京五輪レスリング代表の最終決定時期は5月中旬となりそうですね。
最後まで興味が尽きませんね…。
幕張メッセで実施される東京五輪レスリングの男女種目別各階級の日程(決勝)は、8月1日~6日まで行われます。
■8月1日午後6時15分~午後10時
男子グレコローマンスタイル60キロ級
男子グレコローマンスタイル130キロ級
女子フリースタイル76キロ級
■2日午後6時15分~午後10時
男子グレコローマンスタイル77キロ級
男子グレコローマンスタイル97キロ級
女子フリースタイル68キロ級
■3日午後6時15分~午後10時
男子グレコローマンスタイル67キロ級
男子グレコローマンスタイル87キロ級
女子フリースタイル62キロ級
■4日午後6時15分~午後10時
男子フリースタイル57キロ級
男子フリースタイル86キロ級
女子フリースタイル57キロ級
■5日午後6時15分~午後10時
男子フリースタイル74キロ級
男子フリースタイル125キロ級
女子フリースタイル53キロ級
■6日午後6時45分~午後10時
男子フリースタイル65キロ級
男子フリースタイル97キロ級
女子フリースタイル50キロ級
今回は、東京五輪レスリング代表…今後の内定有力選手は誰?選考大会や決定時期はと題しましてご覧頂きましたが如何でしたでしょうか。
最後までご覧頂き誠にありがとうございました。 これではまた。